歴ブロ 衰退しゆく、名張の地1
1.名張市とは
この記事の作者は名張出身です。一部名張の批判と思われるところもございますが作者の愛情によるものです。
〈文野結化〉
たかし〜、遊びに来たよ〜
〈歴山敬史〉
なんやねん、もう……せっかくゆっくりしとったんに。
えっ、なんでそんねん訛ってるん?
変な喋り方やなぁ
筆者が訛ってるからやで
自分こそ田舎臭い喋り方してますやん
ええ、うそやん!
うそやない、ほんまや
……ところで、今日はおもろい場所見つけたんやけど、知りたい?
気になるー
どこー?
人口減少と高齢化!古くから忍者に守られてきた辺境地!!ニュータウン政策の失敗を物語る街!!!
え、北海道?
それは夕張や
名張市の歴史・文化①
その知名度ゆえに、北海道の夕張市と間違えられる。その違いは「口」の有無である。また、三重県内でも、名張の地を知る者は少ない。
それじゃあ、名張市の歴史の前に、地理的な特徴から見ていこか
うん
名張市は、三重県と奈良県の県境に位置しとって、旧伊賀国の南部に当たる地域や
四方を山に囲まれとって、山々は深緑、紅葉など四季折々の姿を見せてくれるし、川のせせらぎや鳥のさえずりを聞きながら過ごすことができる、のどかな街なんや
えっ、三重県って海の県じゃなかったん??
その通りやで
せやけど名張市は違うんや、名張市は三重県から見放されたんや
ふーん、そうなんや
でもええやん
美しい自然に囲まれ、自然を感じながら暮らすことができるってことやなー
http://www.city.nabari.lg.jp/index.html より
せやで
ちなみに、三重県内の川はそのほとんどが伊勢湾とか熊野灘に向かって東側へ流れてるんやけど、青山高原を挟んで西側の地域、すなわち伊賀市と名張市の川は、西側に向かって流れて、淀川と合流して大阪湾に流れ込むんやー
へー
そんじゃあ、名張人は関西人ってことになるなぁ
確かに、元々大阪から移住して来た住人も多くって、方言とか食文化は関西圏のものに近いし、大阪方面に通勤する人は多いかな
ただ、大阪の人にも、「名張市」は全くと言っていいほど認知されとらんのや
「エセ関西人」って呼ぶのが正解やで
三重県から見放されたからと言って、大阪に拾ってもらえるわけでもなく、いわばどこからも見捨てられた捨て猫みたいな存在なんや
なるほど
誰にも相手にされない、独立国家名張ってことやね
いや、そうは言ってへん
それともうひとつ、内陸地域やってこともあって、夏と冬、昼と夜の気温差が大きくて、夏は猛暑、冬は三重県下最強の冷え込みになるんや
それに加えてさー、日照時間は少なくって、年間を通じて霧が発生するねん
えっ、住みにくすぎやろ
そんなとこ誰も住めへんわ
いやいや、そういうわけでもないんやで
この気候のおかげで、農作物は美味しく育つし、住んでる人も人情深くなるんやー
名張市の歴史・文化②
三重県と奈良県の県境に位置し、旧伊賀国の南部に当たる地域。四方を山に囲まれ、というよりも山の中に存在していて、豊かな自然が四季折々の姿を見せてくれる。
市内を流れる川はみな大阪湾へ流れ込み、大阪方面との結び付きが強いといえる。よって、この一帯は東西日本の境目となる地域であり、名張市周辺から西は関西となるが、大阪人が言うには、「名張?どこやねんそれ。そんな平安時代みたいな名前の場所知らんわ。はよ帰って土器でも古墳でも作っとけや」とのこと。なお、近年の国勢調査で、大阪都市圏から除外された。
夏と冬、昼と夜の気温差が大きいメンヘラ気候で、日照時間は少なく、その代わりに霧が多く発生する。その恩恵とはいかなるものか。
それと名張市は、商業地区や住宅街と団地、田畑や山などが、狭い地域に集まってるんやー。ド田舎の農村集落に住んどっても、コンビニとか市街地は結構近かったりするんやで
そうなんやー
何か有名なテーマパークとか、ショッピングモールとか、そういうのは無いん?
……。
???
リバーナっていうジャス、…イオンがあるで!
おー!!
かつて駅前に近鉄百貨店があったで!今は無いけどっ!
おー!!!!
何も無いんやなっ!!!!
そんなこと言わんといてあげてぇや……でもその通りや
数年前までセブンイレブンが市内に1箇所も無かったんや
初出店の時は大行列が出来とったんやで
ほうほう。
まあ、里山の原風景が広がる農村集落と、成熟した住宅地が共存する街並みが広がるのが、名張の特徴やと言えるな
http://www.city.nabari.lg.jp/citysales/555/index.html より
「中途半端な田舎」ってわけやねー
「ちょうどいい」って言ってあげて……
名張市の歴史・文化③
田園地帯の農村集落と、やけに人口密度の高い住宅街・団地が、山の中の狭い地域にひしめき合っている。
江戸時代から宿場町として栄えた、元商業の中心地、名張地区。ニュータウンとして近鉄により開発されたのち、近鉄に見放された住宅団地、桔梗が丘地区。大阪から近くもなく遠くもないなどとうたう百合が丘地区。山を切り開いて作られた、自転車殺しの坂道住宅地、つつじが丘地区。どこを向いてもあるのは山、山、山の国津地区。滝とオオサンショウウオに支えられる観光名所、赤目地区。田んぼが広がり、コンビニが出店不可能な未開の地、美旗地区。
ただし、市内にはお出かけスポットと呼べるものが何も無いため、必然的に市外へ遊びに行くこととなる。人気のデートスポットのひとつに、奈良県のイオンモール橿原(通称アルル)がある。もちろん進学も、ほとんどが市外である。外へ進学したが最後、誰も帰って来てはくれない。
「ちょうどいい田舎」いや、「中途半端な田舎」である。
次回
名張史(原始〜中世)